ふるえについて

ふるえについて

ふるえとは、自分の意思に関わらず身体が勝手に動いてしまう症状をさします。
人前で緊張した時、寒い時などに出現する場合は問題ありません。

一方で、何らかの病気が原因となってふるえが生じ、コップや茶碗、箸やスプーンなどかうまく持てないため食事ができなかったり、ペンを持つ手が震えて字が書けなかったりといった生活に支障をきたす場合があります。

それぞれ症状が異なるため、ふるえの種類をきちんと把握し、各疾患に応じた治療を行うことが大切です。

ふるえの種類

ふるえには安静にしている時に出現する「安静時振戦(あんせいじしんせん)」や何かの動作をする時に現れる「動作時振戦(どうさじしんせん)」などがあります。動作時振戦はさらに、「企図振戦(きとしんせん)」や「姿勢振戦(しせいしんせん)」などにこまかく分類されています。

     

    種類 症状  考えられる疾患 

    安静時振戦

    身体を安静にしているときに起こる パーキンソン病

    姿勢畤振戰

    腕を上げるなど重力に逆らう姿勢をとったときに現れる 甲状腺機能亢進症

    本態性振戦など

    企図振戦

    自分から何か動作を起こしたときに現れる 多発性硬化症

    小脳の障害など

    本態性振戰

    症状がふるえだけで原因がわからないもの 原因不明

    警戒するべき兆候

    こんな症状が現れたら

    • 唐突にふるえがはじまる
    • 精神状態の変化、筋力低下、歩き方の変化、発話困難
    • 心拍数の上昇や興奮がある

    このような症状が現れたら、当院にご相談ください。

    原因が何らかの病気や薬剤によるものでないかを確認する目的として早めに医師の診断を受けることが大切です。

     

    ふるえに気づいたら

    ふるえを感じたら、早めの検査・診察を行い、原因に合わせた治療を行うことが重要となってまいります。

    現在起きている症状や病歴について、

    • 自分の意思によってふるえを止めることができるのか
    • どんな時にそのふるえが起こるのか
    • いつ頃からそのふるえが発生しているのか

    といった内容を医師が詳細に問診を行った上で、考えうる原因に対応した検査をいたします。

    原因としては筋肉に由来するものや、薬物の副作用によるものなど様々ありますが、脳卒中といった大きな病気がふるえを引き起こしている可能性もあるため、症状を感じたら早めの受診を心がけましょう。