頭痛について

「こわい頭痛」と「こわくない頭痛」

頭痛には、片頭痛をはじめとする一時的で自然に治まるような軽度の「一次性頭痛」と、脳卒中など何らかの病変による命に係わる重度の「二次性頭痛」とがあります。激しい頭痛などを発症した場合、急性期の脳卒中を起こしている可能性があり、早期の治療・検査が必要になります。重篤化のリスクを回避するためには、時間が勝負です。当院では頭痛の症状に関わらず、患者様に対して丁寧な問診かつ迅速な診断を心がけ、患者様にあった治療法をスムーズに提供できるよう注力しています。必要に応じて専門的な高次医療機関への転院もすみやかに行いますので、少しでも「おかしいな」と感じたらすぐに当院まで受診ください。

【一次性頭痛:こわくない頭痛とは】

一次性頭痛とは、原因疾患を特定できず慢性的な経過をたどることが多い頭痛です。この頭痛によって命が脅かされることはありませんが、日常生活に支障をきたす場合があります。片頭痛、緊張性頭痛、群発頭痛、神経痛などがこれに当たります。当院では問診を通して、患者様ごとに生活習慣の改善から治療薬の処置まで、適切な治療法をご提案しております。

片頭痛・・・精神的なストレスなどが原因で起こる頭痛です。
ホルモンバランスの崩れがきっかけで起こることもあるので、若い女性に多いことも特徴です。

緊張性頭痛・・・頸部や頭蓋骨周辺の筋肉にある血管が収縮して痛みを起こす頭痛で、すっきりしない状態が継続するため、心身への負担が大きい頭痛です。

群発頭痛・・・片目の奥をえぐられるような激しい痛みが、1~2ヶ月間、夜間から早朝に起こります。群発頭痛が起こらないようにする予防的治療が非常に大切です。

神経痛・・・三叉神経痛、後頭神経痛などが当てはまります。何かのきっかけで、顔をしかめるほど強い痛みが生じたり、後頭部に突発して繰り返す痛みが生じます。

【片頭痛治療薬(発症抑制薬)】エムガルティ・アイモビーグ

片頭痛が起きるメカニズムは未だ明らかではありませんが、精神的ストレスや天候の変化女性ではホルモンバランスの影響を受けて片頭痛が引き起こされると言われています。

片頭痛を引き起こす原因物質の1つとして「CGRP」という物質が関係しています。

当院では従来の片頭痛を和らげる内服薬ではなく「CGRP」という物質の働きを抑える「抗体医薬」という新しいタイプのお薬を取り扱っています。

今まで、片頭痛で日常生活に支障があったり、やりたい事を諦めていた方は気兼ねなくご相談下さい。

■対象者

日常生活に支障をきたしている方(発作回数:4日以上/月) 

片頭痛と診断されている方

他の片頭痛予防薬が効かない

1年以内に頭部MRI・MRAを行っている方

■期待できる効果について

頭痛の発作回数の減少

発作時の痛みや随伴症状の軽減

急性期治療薬(鎮静剤などの内服薬)の効き目が良くなる

日常生活の支障が軽減する

※個人差はありますが、臨床試験の結果では注射の翌月より頭痛日数がゼロになる方もいらっしゃいます。

■副作用

【よくみられる副作用】

注射部位に痛み・発赤・かゆみ・内出血・腫れなどが見られますが数日以内に消失します。

重篤な過敏症】

皮膚に今までとは違う発疹かゆみが出た

息苦しい・動悸がする

顔まぶた唇舌等腫れて声が出にくい

寒気・発熱

ふらつき・意識がもうろうとする

上記の症状が現れた場合には、速やかな医療機関の受診必要となります。

エムガルティ・アイモビーグの詳細は

こちらのサイトからご覧いただけます

 

エムガルティ

アイモビーグ

 

【二次性頭痛:こわい頭痛とは】

二次性頭痛は、これまで経験したことがない強烈な痛みを伴うことがあり、動脈瘤の破裂など命にかかわるケースがあります。たとえ症状が軽くても、大きな病気の前ぶれである危険性もあり油断できません。クモ膜下出血などの脳卒中や脳腫瘍、髄膜炎などが原因で起こる頭痛で、意識障害や半身まひ、言語障害などの症状を伴うことが多く、専門的な治療を行う必要があります。

くも膜下出血・・・主な原因として脳動脈瘤と呼ばれる血管のコブが破裂することで起きる脳卒中です。突然の激しい頭痛、今まで感じたことのない頭痛が生じます。

脳腫瘍・・・脳腫瘍は、頭蓋骨の中で成長し脳を圧迫して頭蓋骨の内部の圧力が上昇し頭痛を起こします。神経障害を引き起こすこともあります。

髄膜炎・脳炎・・・痛みが強いことが多く、痛みは徐々に自覚し、強くなっていくものです。発熱を伴い、痛くなる前に風邪のような感染の症状を生じることもあります。

【SAS:睡眠時無呼吸症候群と脳血管障害の関係について】

当院では、SAS(睡眠時無呼吸症候群)と脳血管障害の関係を危険視しており「日中に眠気がある」「いびきがうるさい」などのOSA(閉塞型睡眠時無呼吸症候群)疑いがある方にむけたスクリーニング検査を行っています。

脳血管疾患患者の約60%がSAS(睡眠時無呼吸症候群)を合併しており、特徴として一過性脳虚血発作の有病率が高く、眠気などの症状が現れにくいです。

無呼吸になり体が低酸素状態になると、低酸素血症や血圧が上昇し、ひいては動脈硬化や脳梗塞を引き起こします。

当院では、脳血管障害の予防や早期発見につながるスクリーニング検査を推奨しています。

検査対象者

検査の流れ

●睡眠が浅い方           

●いびきが強い方         

●てんかんの方 

●片頭痛の方           

●日中眠気がある方

 

      詳しい情報はこちら↓ ↓ ↓

無呼吸ラボ